人質になっている燕洵(えん・じゅん)を連れて帰るため、母・白笙(はく・しょう)が長安(ちょうあん)にやってきた。白笙は、自分が代わりの人質になる事で、息子を燕北へ返して欲しいと皇帝に願い出るが、皇帝は公主の裳着(もぎ)の儀式を口実に、ふたりを引き止めるのだった。燕洵は、連れて帰り […]
宮中から辺境兵力図の極秘情報が流出する。梁(りょう)の間諜が仕組んだ罠とは知らず、皇帝は燕北に謀反の意ありとの疑念を強めていく。諜紙天眼(ちょうしてんがん)を束ねる宇文ゲツ(うぶん・げつ)に、逆臣の名を告げよと迫る皇帝。宇文家と諜紙天眼に対する信頼回復はまだ遠いと悟った宇文灼(う […]
妹たちを連れて逃げようとした星児だったが、小八が怪我を負った事で宇文府へ戻らざるを得なくなる。何食わぬ顔で宇文ゲツのもとへ戻り、灯籠祭りのあとの行動と帰宅が遅くなった経緯を説明する星児。しかし、宇文ゲツの眼差しは全てを知るかのように鋭かった。その頃、宋を殺した犯人として星児たち姉 […]
女執事・宋(そう) の殺害発覚を恐れ、宇文府(うぶんふ)からの脱走を決心する星児(せいじ)たち姉妹。小七(しょうしち)と小八(しょうはち)は先に城外の茶店へ向かい、星児は偽造した奴婢(ぬひ)解放証を入手して合流する計画を立てる。しかし、宇文ゲツ(うぶん・げつ)が星児を急に灯籠祭り […]
宇文灼から星児の訓練を許された宇文ゲツだったが、祖父が秘密裏に、ある計画を進めようとしていることを知る由もなかった。訓練が再開され、花園で嗅覚の練習をしていた星児のもとを魏の皇子・元嵩(げん・すう)が訪れる。元嵩は、いつの間にか星児に心引かれていたのだ。だが、星児が嘘をついて元嵩 […]
宇文ゲツ(うぶん・げつ)に毒蛇を放った犯人として、錦燭(きんしょく)を捕らえさせることに成功した星児(せいじ)。だが自身も宇文懐(うぶん・かい)の罠にはまり、奴婢牢に拘束されてしまう。言葉巧みに錦燭を直接対決の場に引き出させた星児は、宇文ゲツの教え通り、自分の頭脳のみを頼りに錦燭 […]
宇文ゲツを毒蛇から守った星児だったが、雪玉狗のせいで瀕死の状態に陥る。診察した医師によれば、過去に封じ込まれた内力が体内で燃え上がり、極寒の内功(ないこう)で抑え込まないと半日で死に至ると言うのだ。宇文ゲツは身の危険を覚悟で星児の命を救うことに成功するが、自身もまた寒毒(かんどく […]
魏の皇帝は燕北の定北侯(ていほくこう)に謀反の意思があると疑い、事実を探るため宇文懐(うぶん・かい)に密勅を下す。紅山院(こうさんいん)が実権を握る好機とにらんだ宇文懐は、青山院(せいざんいん)を潰し宇文ゲツ(うぶん・げつ)を亡き者にしようと企て、極秘の暗殺組織「往生営(おうじょ […]
宇文ゲツは罰と称して、星児に様々な訓練を受けさせる。あまりの厳しさに根を上げそうになる星児は、宇文ゲツが何を考えているのか理解できない。しかし、星児の常人離れした上達の速さに、宇文ゲツの親衛隊・月七(げつしち)は不審を抱く。過去にどこかで武芸を習得しているのではないかと疑い、その […]
夜伽(よとぎ)役を勝ち取った小六(しょうろく)が、初めての寝所仕えに臨む夜。宇文ゲツ(うぶん・げつ)はひげ剃りを命じて小六を試す。仇討ちを思い止まった小六に、宇文ゲツは星児(せいじ)という名を与え、床を共にするのではなく武芸を仕込み始める。翌日、星児が宇文ゲツと契ったものと思い込 […]
祖父・宇文灼の葬儀を終えた宇文ゲツの元を、宇文席(うぶん・せき)が訪れる。宇文席は自分の息がかかった女を、宇文ゲツの夜伽の相手としてあてがうつもりだったのだ。だが、その真意を見抜いていた宇文ゲツは、上・中等の下女の中から候補を募って、選抜試験をすることを提案。それを知った小六は、 […]
小六(しょうろく)は、濡れ衣を着せられた兄・臨惜(りんせき)の死を目の当たりにし、宇文ゲツ(うぶん・げつ)の冷酷な態度に強い憎しみを覚える。だが、罰を受けて負傷した小六を、妹の小八(しょうはち)は「疫病神」と罵しるのだった。一方、毒殺された宇文灼(うぶん・しゃく)を弔う宇文ゲツの […]
失った記憶の鍵と思われる悪夢を見た小六。目覚めた小六に姉の汁湘(じゅうしょう)は、宇文府(うぶんふ)の恐ろしさを告げる。その数日後、宇文府で燕北(えんほく)の世子(せいし)・燕洵(えん・じゅん)の誕生祝いの宴が行われた。宇文懐は宇文ゲツ(うぶん・げつ)の毒殺を企て、汁湘を使って酒 […]
中国、西魏(せいぎ)の時代。人間狩り場へ美しい女奴婢(ぬひ)が引き立てられた。彼女は記憶を失っており、そのわずかな断片から荊小六(けい・しょうろく)と名乗るが、その脳裏には彼女を「楚喬(そきょう)」と呼ぶ声が何度も響いていた。狩場へ放たれた小六たち奴婢に、残忍な有力門閥の子弟・宇 […]