盗賊たちを倒したフビライは、いよいよケイ州の統治へと乗り出すことに。劉秉忠(りゅう・へいちゅう)の助言に従い、農耕の改革を最優先事項に掲げるフビライ。そして、汚職の一掃を急務と考えた彼は、汚職役人を一斉に解任する。トレゲネの息がかかった徴税吏・アラムダルは、それに反発し…。
フビライと子聡(しそう)――劉秉忠(りゅう・へいちゅう)が辿り着いた李家村には、惨憺たる光景が広がっていた。ひと気のない、見るからに困窮を極めている村の中には、何者かに襲われて命を落とし、葬られることもないままにさらされた遺体がある。ようやく見つけた村人から話を聞いた2人は、災厄 […]
トレゲネの言葉は、ベキとフビライの殺害を暗示していた。邪魔者を消し、息子・グユクをハン位に就けようという魂胆である。躊躇するグユクに、トレゲネはある指示を与えるのだった。翌日、皇宮の庭では、ささやかな酒宴が催されていた。そして、城壁の上には、弓を手にその様子を眺める男の姿が…。
「お前がトルイの死に関わっているという噂を聞いた」――大ハンは皇后を問い質す。トルイが飲んだ"汚れた水"とは? なぜトルイの薬が町から消えたのか? いくつもの疑惑に対し、トレゲネは貞淑な妻としての顔を崩すことなく答えを返すのだった。一方、ベキはトルイの死が悲劇 […]
毒を盛ったトルイの容体はどうなっているのか――詳しい情報が得られず業を煮やしたトレゲネは、見舞いと称して自らトルイのもとを訪れる。しかし、彼の長男・モンケに門前払いをくわされてしまうのだった。未だ毒が抜けきっていないはずのトルイにとどめを刺すため、フチが取った秘策とは…。
フビライはバオインを殺した疑いで軟禁されてしまった。罪なき民を殺したバオインを捕縛しようと追っていたなかでの事故だったが、相手が悪かった。バオインは一介の商人ではありながらも、皇后・トレゲネの命を受けて徴税の仕事を任されていたのだ。フビライの受難を知ったトルイは、大ハンのもとを訪 […]
金軍への奇襲を企てたグユクたちは、逆に敵の要撃を受けてしまう。大ハン・オゴデイは、息子の援軍要請に応じ、少なくなった兵の中から精鋭をかき集めて救援に向かわせる。しかし、ボオルチュ率いるその援軍もまた、金軍の襲撃に遭うのだった。孤軍奮闘を続けるグユクたちも、討ち死にを覚悟し…。
フビライは、想い人であったイナの突然の死から立ち直れずにいた。それを心配した母・ベキは、息子に妻を娶らせようと提案する。お相手はチャブイ――夫・トルイの妹である五(ご)公主の娘で、評判の美人だ。縁談にまつわる手紙を受け取った五公主と夫のアルチは、娘を連れて、早速トルイのもとへ馳せ […]
モンゴル軍は西夏の都・中興府を攻め落とした。その直後、チンギス・ハンのもとに早馬が。それは、長男・ジョチの急逝を知らせるものだった。突然の訃報に打ちひしがれるチンギス・ハン。その悲しみは、老い衰えた英雄を死の淵へと追いやるのだった。自らの命が長くないと悟ったチンギス・ハンは…。
西暦1215年。広大な中国大陸には諸国が乱立、モンゴル・宋・金の三大勢力が覇を競っていた。そんななか、チンギス・ハンが四男トルイらを従え、金へ進攻を開始する。だが、両軍が激戦を繰り広げている最中、トルイの軍営は金軍の奇襲を受けてしまう。出産を間近に控えたトルイの妻・ベキのゲルにも […]
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