趙宇の葬儀を物陰から覗き見る花生(か・せい)。趙宇と娘の死が偽りだと知る由もない華武(か・ぶ)は、悲嘆にくれている。
鉄骨木(てつこつぼく)の死が中原に伝わっていないのか、それとも自分たちの死を願う者がいるのか?
瀕死の趙を背負って砂漠を越え、花生は都まで辿り着いた。薬を買おうにも持ち合わせがなく、短刀を差し出した花生だったが、店主にどうやって手に入れたのかと問い質されてしまう。
父・楊堅に頭を下げてまで幽閉を解こうとした自分の厚意をないがしろにして、牢を出ようとしない楊俊に、楊勇は 憤慨していた。
那婁が密かに謀反を企てているらしいことを察知した可汗。彼は、法師として信頼を得ている花生のお告げを口実に、那婁勢力を弱体化させることに成功する。
「後患を断つためにも、親子の縁を切ります」――華玉荷(か・ぎょくか)は、麗華(れいか)公主と宇文述(うぶん・じゅつ)にそう告げた
花生(か・せい)は、巫女のお告げを重んじる揉冉(じゅうぜん)のしきたりに乗じて可汗に取り入ろうと、ひと芝居打つことに
楊俊(よう・しゅん)が重い処罰を免れたことと、皇太子という立場の息苦しさに不満を募らせる楊勇(よう・ゆう)。
花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)は、軍用靴の布地を調達するために街へ。自分たちが訪れた生地問屋の店主が、かつて兵営で目撃した揉冉(じゅうぜん)の間者なのではないかと気が付いた
再出兵を迫る揉冉(じゅうぜん)からの使者に、褒国公・宇文述(うぶん・じゅつ)は煮え切らない返事をする。楊堅(よう・けん)に対し強く出兵を勧めることは、自身への疑念を呼び起こしかねないからだ。
父との思いもよらぬ再会に、涙を流す花生(か・せい)。軍でうまくやっていることを伝えたものの、華武(か・ぶ)は「今すぐ帰るぞ」と言い出した。
捕まえてみれば、揉冉(じゅうぜん)の兵はまだ幼い少年だった。敵とはいえ、憐れに思う気持ちを隠せない花生(か・せい)と趙宇(ちょう・う)。2
「我らの力を見せつけろ」――楊俊(よう・しゅん)の力強い掛け声と共に、隋軍と揉冉(じゅうぜん)軍との戦いの火蓋が切って落とされた。
刺客を倒した花生(か・せい)に対し、褒美として黄金10両が授けられることとなった。だが、花生はためらいながらこう切り出す――
昼間の訓練でうまく的を射ることが出来なかった花生(か・せい)は、その夜、一人で弓の練習をしていた。必死で弓を引く手に、ふいに誰かの手が重ねられる。
揉冉(じゅうぜん)を見たと訴える華若蘭(か・じゃくらん)だったが、意地の悪い胡(こ)都統はまったく信じようとしない。
足の悪い父に代わって出征した華若蘭(か・じゃくらん)。男だと偽って軍隊に入ることは、一家全員が斬首される大罪にあたる。
華武(か・ぶ)の居場所を見つけ出した楊俊(よう・しゅん)だったが、彼のもとに足を運び、護心鏡のことを尋ねても煮え切らない答えを返されるばかり。苛立ち、思わず剣を突きつける楊俊。
8歳の幼帝・宇文闡(うぶん・せん)は、皇位を外戚の楊堅(よう・けん)に譲り退位。これにより北周は消滅、隋の天下となった。