毒蝶事件には索爾娜(ソルナ)だけでなく霊珠(リンチュウ)までもが関わっていた。毒衣事件、毒本事件の真相を明かす賢(けん)妃の予想外の告白に、ただただ呆れるほかはない順治(じゅんち)帝。しかし、賢妃と那琪(ナチ)の証言により、簡(かん)親王と霊珠を成敗する準備は整った。腰をあげた順 […]
「那琪(ナチ)に毒を仕込むよう指示したのは、簡(かん)親王・済度(ジドゥ)だ」。そう断言し、居並ぶ后妃たちに視線を向けた順治(じゅんち)帝。すると、皇后・多娜(トナ)が口を開いた。何を尋ねられても口を開こうとしない那琪を、后妃たちが順番に説得してみてはどうかと申し出たのだ。「那琪 […]
順治(じゅんち)帝は、妹にも簡(かん)親王の悪事を告発させるよう、那岳(ナユエ)に命じた。彼の証言だけでは、簡親王に反論される恐れがある。完全に追い込むためには、那琪(ナチ)の証言も不可欠であった。しかし、そのやり取りはいつの間にか意識を取り戻していた那琪の耳に。いまだ簡親王を愛 […]
昏睡状態から目覚めた董小宛(とう・しょうえん)は、彼女の名を呼びながら看病を続けていた順治(じゅんち)帝への感謝を口にした。改めて、お互いを想う気持ちを確かめ合った順治帝と小宛。彼女の命の危機が去った今、最も重要なのは毒衣を用いて小宛を亡き者にしようとした下手人を捕らえることであ […]
舞踏大会の最中、華麗に舞っていた董小宛(とう・しょうえん)が突如意識を失った。金(きん)侍医の診察によると、遅効性の毒が小宛の体をむしばんでいるとのこと。毒が特定できないため、的確な薬の処方ができず、順治(じゅんち)帝は気を失ったままの小宛を前に気を揉むばかりだった。一方、刺客た […]
皇太后に認められ、董小宛(とう・しょうえん)は後宮での地位を確立することができた。しかし霊珠(リンチュウ)は、いい気になっていると恥をかくと皮肉を言い、小宛に舞を披露させてはどうかと提案。何か口実を見つけてこき下ろしてやろうという魂胆だったが、その思惑は外れ、霊珠ほか舞の得意な妃 […]
劉光才(りゅう・こうさい)は、天地会の患者ではないかと疑われていた董小宛(とう・しょうえん)と扣扣(こうこう)が潔白であると断言した。皇太后の腹心の部下にして、陛下の命を受けて天地会に潜伏していた劉公公の証言に、異論を挟める者など居ようはずがない。だが、引き下がらざるを得なくなっ […]
扣扣(こうこう)の兄が天地会の一員だったことが明らかに。そのせいで、董小宛(とう・しょうえん)が反清の企みをもって宮中に送り込まれた天地会の間者ではないかという疑惑が持ち上がる。議政王大臣たちはこの件を追求しようと躍起になっていたが、順治帝はいずれ小宛の潔白が証明されるだろうと楽 […]
皇太后の暗殺を企む天地会は、皇宮に乗り込む準備を着々と進めていた。宮中に潜む間者の存在があぶり出されつつある今、計画の要となる劉光才(りゅう・こうさい)の正体が暴かれるのも時間の問題。時期を繰り上げての決行ではあるが、総舵主・陳近南(ちん・きんなん)は勝利を信じて疑わなかった。そ […]
玲児(リンアル)が語った驚愕の事実。それが本当だとすると、毒本事件の黒幕は皇太后だということになる。自ら董小宛(とう・しょうえん)を尋問した皇太后が――恐ろしい真相に震える賢(けん)妃とは対照的に、皇貴妃・霊珠(リンチュウ)は皇太后の知謀を称えた。そして、皇太后も小宛を滅ぼすべき […]
視察から戻った順治(じゅんち)帝が挨拶に出向くと、皇太后はいつになく上機嫌な様子で迎えた。微笑む彼女が蘇納(スナ)に持ってこさせた物――それは黄旗の印章だった。これを手にすることは、順治帝が“真の皇帝”となったことを意味する。9年越しの念願であった両黄旗の掌握に喜びもひとしおの順 […]
思いがけぬ懐妊。喜ぶべきこの出来事も、董小宛(とう・しょうえん)にとっては、災いの種でしかなかった。もし彼女が子どもを産むようなことになれば、順治(じゅんち)帝の立場は極めて危うくなってしまう。金(きん)侍医は、皇帝の帰還を待って今後のことを考えてはと諭すが、小宛の気持ちは揺るが […]
毒本事件を独自に捜査してきた董小宛(とう・しょうえん)は、柳二雲(りゅう・じうん)が下手人ではないかと目星を付ける。しかし、劉光才(りゅう・こうさい)の信頼厚い彼を犯人扱いしたとあっては、皇太后ににらまれてしまう。そこで小宛は、疑心に気づかれないよう二雲を尋問に参加させて、彼の反 […]
董小宛(とう・しょうえん)を殺したいほど憎んでいるのは誰か。英格爾(インガル)が皇貴妃・霊珠(リンチュウ)と静(せい)妃・索爾娜(ソルナ)の名前を挙げると、小宛自身もその考えに同意した。本に毒を塗った者は、この2人のいずれかに命じられたと考えて間違いなさそうである。毒本事件の真犯 […]
毒本事件の取り調べから解放された董小宛(とう・しょうえん)は、皇太后に申し出たとおり、廃妃とするよう順治(じゅんち)帝に直訴した。しかし、どんな理由を持ち出そうとも、すべては皇太后の差し金だと考える順治帝が納得するはずもない。順治帝が黄旗を掌握して真の皇帝となるには、自分が妃の座 […]
劉光才(りゅう・こうさい)らによる董小宛(とう・しょうえん)への尋問は、すでに6日を数えていた。不眠不休の尋問を強いられ極限まで追い詰められながらも、頑として毒本事件の犯人であると認めようとはしない小宛。一方、鐘粹宮の侍女や太監への取り調べを行っていた英格爾(インガル)も、これと […]
第三皇子・玄燁(げんよう)の誕生日を祝う宴が開かれた。董小宛(とう・しょうえん)の贈り物は玄燁が希望したとおり、唐詩を書写した本である。その文字が美しいと称えられたうえ得意の歌を披露した小宛は、この宴のもう1人の主役と言っていい活躍ぶり。しかし、それが気に入らない静(せい)妃・索 […]
三法撤廃を目論む順治(じゅんち)帝と、議政王大臣の対立は深刻だった。妥協点を見出すべく大臣との話し合いに臨んだ皇太后は、三法を廃止するのではなく、王公たちの特権を一部制限してはどうかと提案。簡(かん)親王一派はこれに反対するが、鼇拝(オボイ)らの強い賛成もあり、大臣たちが制限の内 […]
門番を斬って逃亡した奴婢をかくまった罪で囚われの身となった洪承疇(こう・しょうちゅう)の処遇を決めるための朝議が始まった。そもそも、奴婢が反乱を起こすところまで追い詰めた簡(かん)親王に落ち度はなかったのかと問いただす順治(じゅんち)帝。これに簡親王は「こたびの件で洪承疇を罪に問 […]
簡(かん)親王の領地から奴婢が脱走、門番が殺されるという事件が。一報を聞いた簡親王は激怒、奴婢を1人残らず斬り捨てよと命じた。ほとんどの奴婢は無残にも殺されてしまったが、生き延びた男女がいた。2人は父の幼なじみ・鄭徳海(てい・とくかい)が雇われている洪承疇(こう・しょうちゅう)の […]