君綺羅(くん・きら)は自ら作った刀を携えて、雲霧山の城門の前に立っていた。いつかの約束どおり、それを沐晟(ぼく・せい)へ手渡すためだ。しかし、衛兵に阻まれ、中に入ることができない。彼女は仕方なく刀を兵に預けると、「十里坡でずっと待っている」と言付けするように頼んで、その場を離れる […]
陸小歓(りく・しょうかん)の告発状を手に、快刀門へと押し寄せた官兵たち。そこには東方楽(とうほう・らく)の正体が逆賊・汪明珠(おう・めいしゅ)であると記され、小歓自身の手形も押されていた。身に覚えのない小歓は誤解を解こうとするが、兵たちは楽へと迫る。それを見た李江湖(り・こうこ) […]
宮中で何者かにさらわれた陸小歓(りく・しょうかん)は、どことも分からない牢獄の中に閉じ込められていた。彼女を連れ去った一団の首領は、東方楽(とうほう・らく)が謀反人として処刑された汪文言(おう・ぶんげん)の娘・明珠(めいしゅ)ではないのかと小歓に尋ね、楽を告発する書状に署名をしろ […]
陳大牛(ちん・だいぎゅう)が「夜伽の相手に」と連れてきた女は、沈斯如(しん・しじょ)であった。彼女は語気を荒げて「解放しないと後悔するわよ」「今の私には沐晟(ぼく・せい)がついてるわ」と、林初一(りん・しょいつ)に食ってかかる。そうこうするうちに、沐家寨の兵が雲霧山まで11里とい […]
銀子の窃盗事件、そして陸小歓(りく・しょうかん)と黄小魚(こう・しょうぎょ)の体の自由を奪った"定身術"には、金箔草の毒が関わっていることが判明した。しかし2人には、毒を飲まされた心当たりなどない。試しに体内の金箔草の毒を検出できる丸薬を飲んでみたところ、快刀 […]
陳大牛(ちん・だいぎゅう)が「夜伽の相手に」と連れてきた女は、沈斯如(しん・しじょ)であった。彼女は語気を荒げて「解放しないと後悔するわよ」「今の私には沐晟(ぼく・せい)がついてるわ」と、林初一(りん・しょいつ)に食ってかかる。そうこうするうちに、沐家寨の兵が雲霧山まで10里とい […]
10年前に死んだと思われていた笑紅塵(しょうこうじん)が、信徒たちの前に姿を現した。朝廷を牛耳ろうとする奸臣の企みを暴くために動いている快刀門に力を貸してやってほしい――。教主からの頼みごとに驚く信徒たち。紅教と朝廷は敵対関係にあり、快刀門はかつて紅教を壊滅させた仇敵だ。「なぜ助 […]
岑野瞳(しん・やとう)との別れを惜しむ、君綺羅(くん・きら)。彼女には、武芸に秀で、兵法に通じた野瞳が、この戦乱の世で名を上げようという野心を抱いていないことを惜しむ気持ちもあった。そこで綺羅は、気が変わったら沐晟(ぼく・せい)を訪ねるといいと告げ、紹介状を手渡すと、楊喜氷(よう […]
黄小魚(こう・しょうぎょ)との絶縁を誓う羽目になった陸小歓(りく・しょうかん)。さらに、子供の頃に小魚から贈られ大切にしてきた魚の人形をなくしてしまい、彼女は失意のどん底に。小魚への思いを断ち切らせるために人形を隠した東方楽(とうほう・らく)だったが、小歓のあまりのへこみっぷりを […]
あれこれと見込み違いはあったものの、陸小歓(りく・しょうかん)と東方楽(とうほう・らく)は、法海禅寺の小坊主に"迷魂失憶"を飲ませることに成功する。小坊主の記憶が消えてしまえば、妊婦たちの居所を知られる恐れはなくなる――苦肉の策が功を奏したかと思われたが、皇后 […]
沐晟(ぼく・せい)を想い、涙を流す君綺羅(くん・きら)。その姿を見た林初一(りん・しょいつ)の心もまた千々に乱れていたが、「俺なら君を、絶対に泣かせやしないのに」という言葉を口にすることはできなかった。やがて、綺羅と初一は済世山荘へ。喜んで娘を迎えた君無忌(くん・むき)だったが、 […]
"妖嬰が帝位を奪う"という噂が広がり、皇后は妊婦の捕縛令を出した。それを受け、玉扇門は次々と妊婦を投獄。残る捜索場所は、快刀門ただ1つとなった。屋敷の中を探るためにやってきた金無花(きん・むか)を、追い返そうとする東方楽(とうほう・らく)。かくまっている妊婦の […]
官兵を蹴散らして刑場から逃げ出した厳武(げん・ぶ)を追う、金無花(きん・むか)。しかし、快刀門の面々は策を講じて彼を出し抜き、厳武を連れ帰ることに成功した。東方楽(とうほう・らく)と陸小歓(りく・しょうかん)、李江湖(り・こうこ)は、意識を取り戻した厳武にあれこれと質問を浴びせる […]
沈斯如(しん・しじょ)への意趣返しとばかりに、冷淡な別れの手紙を残して姿を消した明少卿(めい・しょうけい)。しかし、彼女への想いを断ち切ることなどできはしなかった。少卿は再び、斯如のもとへと舞い戻る。斯如が梅家塢へ輿入れすることを中止させようと語る彼に、彼女はある策を授けるのだっ […]
黄府では嘉慶(かけい)公主の指揮のもと、黄小魚(こう・しょうぎょ)の誕生日を祝う宴の支度が進んでいた。そのあまりの豪華さにうんざり顔の小魚は、嘉慶が準備した旗に対しても不満を漏らす。しかしそれは、彼のために陸小歓(りく・しょうかん)が作った旗を真似たもの。事実を知った小魚は、胸の […]
煙が立ち込める玉扇門の庭で、怪物じみた謎の男の後ろ姿を目撃した陸小歓(りく・しょうかん)。怪人の後を追って足を踏み入れた部屋で、見事、彼女は百鳥朝鳳の絹布を発見する。快刀門へと戻り、得意満面で絹布を広げる小歓だったが、それをひと目見た東方楽(とうほう・らく)は偽物だと断じた。&q […]