舂陵の劉家では食客たちが練兵に励んでいた。陰戟こと麗華は彼らの実力をより戦に生かすため、兵法に応じて稽古するよう提言する。劉縯は麗華に兵の訓練を一任し、特注の鎧と“長歌”という名刀を贈る。一方、劉秀の妹の伯姫は陰戟の正体が麗華だと知って憤り、劉家から追い出そうと麗華に何かと嫌がら […]
ウブンヨウに助けられ、長安に連れ戻された元清鎖。不本意に閉じ込められる元清鎖と、元清鎖に疑念を抱くウブンヨウは顔を合わせれば口論ばかりを繰り返していた。しかし2人は皇宮での体裁を守るため、嫌々ながらも仲むつまじいふりをする。そして宇文護(うぶん・ご)の屋敷、大冢宰(だいちょうさい […]
李通と李軼に決起を迫られた劉秀だったが、突然 現れた麗華に助けられ李家を脱出する。劉縯は李通たちの申し出をまたとない好機と踏むが、無辜の血が流れることを案じた劉秀は、麗華に陰家に戻るよう説得、しかし麗華の決意は固く陰戟として仲間に加わるのだった。こうして劉家、鄧家、李家は結盟し、 […]
斉の軍営に身を寄せていたはずの元清鎖は、国境沿いの周の小さな村で目覚める。降りしきる雨の中、知らない土地で高長恭を捜す元清鎖。すると、そこで偶然、顔婉と再会し助けられる。顔婉は心配するそぶりを見せるが、以前に毒を盛られた元清鎖は警戒する。そして再び逃げ出し高長恭を捜しに行くと、目 […]
幼き日の麗華は蔡少公の予言に触れ、「劉秀が天子になれば自分は皇后になる」と誓う。だが程なくして劉秀は陰識とある約束したため、今なお麗華に会いに行くことすらできない。一方、意に染まない相手に嫁いだ鄧嬋は婚家で妾に虐げられていた。そんな中、劉秀は李通から決起を持ちかけられる。事情を知 […]
斉へと逃亡中、戦場に迷い込んだ元清鎖。武装した周と斉の兵士たちが激しい交戦を繰り広げる中、高長恭(こう・ちょうきょう)(蘭陵王)は我が身の危険を顧みず元清鎖を守ろうとする。命拾いをした元清鎖は、助けてくれた高長恭に懐かしさを感じる。一方、高長恭もまた、自分の目の前で命を落とした恋 […]
飢饉や反乱の影響を受けて、南陽には不穏な空気が漂っていた。そんな中、陰興や陰麗華は家長のいない陰家を懸命に守る。陰興たちは兵法の研究を重ねつつ、来たる動乱に備えていた。一方 長安に滞在中の陰識は、厳尤の屋敷に招かれる。その場には大司徒の王尋と、馮異親子、丁柔も同席していた。馮異の […]
刺客に襲われたウブンヨウ。元清鎖が嫁いできた矢先の出来事に、ウブンヨウの一族は元清鎖が刺客と通じているのではないかと疑う。そして翌朝、ウブンヨウは元清鎖に嫁いできた真意を問い詰めるが、元清鎖は全ての記憶を無くしていた。夫に記憶喪失を疑われ、親切だった顔婉(がん・えん)にも毒を盛ら […]
麗華がさらわれたことを知った劉秀は、兄の劉縯と共に奇襲をかけて麗華を救出、生きるため仕方なく賊に身を落とした馬武たちを解放する。麗華は兄の陰識から強引に家へ連れ戻されるが、帰り間際に劉秀から草の鳶を受け取り、劉秀がおぼろげに記憶に残っている文叔ではないかと思いを巡らせる。一方、同 […]
陰麗華との縁談を熱望していた劉秀だったが、陰家の当主、陰識に一蹴されたうえ、同窓の鄧禹も麗華を娶るつもりだと知り、縁談を諦める。一方、元服した鄧禹は麗華に求婚を拒まれると心機一転、初志を貫徹するため遊歴に出ることを決意。また麗華の従姉、鄧嬋も密かに慕っていた陰識に思いを伝えたが、 […]
生きる気力を失くしていた白浅(はくせん)は人間界に落とされた素錦(そきん)の悲惨な人生を見て、臙脂(えんじ)と再会を果たした後、阿離(あり)と共に無妄海に眠る夜華(やか)に会いに行く。すると、その直後にある異変が起こり始める。夜華の棺に仙気が集まり出したのだ。それに気づいた天族は […]
両親の願いを聞き入れた白浅(はくせん)は夜華(やか)を返すことに同意する。こうして彼の亡骸は無妄海に安置され、衣だけが十里桃林に埋葬された。そして、傷心の白浅が白真(はくしん)とともに旅に出て3年。青丘では白鳳九(はくほうきゅう)が女帝に即位する。そして、東華帝君(とうかていくん […]
自らの血で擎蒼(けいそう)の元神を誘き寄せ、父との対決に臨んだ離鏡(りけい)。だが、彼の力は及ばず、東皇鐘を脱した擎蒼が姿を現す。そこに駆けつけた白浅(はくせん)は擎蒼と対戦しようとするが、夜華(やか)がそれを止める。そして、彼が擎蒼を成敗し、東皇鐘によって世界が滅ぶ大惨事を食い […]
照歌(しょうか)が白浅(はくせん)と再会できぬまま恋煩いで早世したため、夜華(やか)は早くに天界に戻る。そこで白浅が記憶を取り戻したと知り、これまでの素錦(そきん)の悪事を天君(てんくん)の前で明らかにする。すると、ついに天君も素錦を見放し彼女を罰することにしたのだった。その後、 […]
夜華(やか)に愛されているという自信を失って、酒を浴びるように飲み酩酊していた白浅(はくせん)は、図らずも結魄灯を壊してしまう。その瞬間、彼女の頭に素素(そそ)だった頃の全ての記憶が一遍に戻ってきて、その時に感じた心の痛みもありありとよみがえる。そして、素錦(そきん)の卑劣な行為 […]
墨淵(ぼくえん)が修練のため洞窟にこもることになり、白浅(はくせん)は師匠を見送る。その後、人間界へ行った白浅は夜華(やか)のそばに女性がいるのを見て嫉妬を覚える。その女性は素錦(そきん)が素素(そそ)とそっくりに作って人間界に送りこんだ人形だった。その結果、白浅は素素を忘れられ […]
人間界の夜華(やか)を見守っていた素錦(そきん)は白浅(はくせん)に恨みを募らせ、素素(そそ)の姿形に似せた人形を彫り始める。一方、白鳳九(はくほうきゅう)は司命星君(しめいせいくん)から東華帝君(とうかていくん)が彼女の願いを叶えるため人間界へ下ったことを知らされる。そして、東 […]
墨淵(ぼくえん)は白浅(はくせん)と2人で想い出を語り合うが、彼女が自分を師匠としてしか見ていないことを思い知らされる。一方、白浅は白真(はくしん)に協力してもらい、人間界で照歌(しょうか)という名の名家の神童に育っている夜華に会いに出かける。そこで、白浅はまだ10歳の彼の前に姿 […]
仙気が戻った崑崙虚ではかつての弟子たちが揃って墨淵(ぼくえん)を丁重に出迎える。さらに、司音(しいん)との再会も喜んだ兄弟子たちは彼女が白浅(はくせん)であると知って驚くと同時に、夜華(やか)との婚約を祝福する。だが、その話になると墨淵だけは顔を曇らせたのだった。一方その頃、離鏡 […]
夜華(やか)が人間界に下った頃、7万年ぶりに目覚めた墨淵(ぼくえん)とついに再会を果たした白浅(はくせん)。泣いて喜ぶ彼女を見つめる墨淵の目にも涙があった。そして、墨淵は驚くべき事実を明かす。なんと夜華は仙胎となって金蓮に宿っていた彼の双子の弟だったのだ。一方その頃、白鳳九(はく […]