母親同士の関係は悪くとも、子供たちは仲が良かった。傅瑤の子・劉康は聡明、馮媛の子・劉興は勉強より食べることが大好き。王政君の子・劉 は反抗心が強く、そのヤンチャぶりは皇太子に学問と帝王学を教える大傅を3人も交代させるほどだった。そんな劉 を指導したのが、西域から帰り、新たに大傅と […]
傅瑤が懐妊すると、皇太子の心は再び彼女に戻ってしまった。七夕の夜、灯籠流しをする傅瑤と王政君は激しく口論し、ついには殴り合いとなった。王政君は川へ転落したが一命をとりとめ、無事、男児を出産。「劉 」と名付けられた。王政君は皇太子に傅瑤の悪行を訴えるが、傅瑤の言葉巧みな弁明によって […]
皇太子の愛を得られない辛い日々が続く王政君にとって、蕭育は唯一信頼できる男であったが、二人が一線を踏み越えることはついになかった。蕭育は仮面を被って行う宮廷内の祭りで「ここを出て一緒になろう」と王政君に迫る。しかし王政君の心は揺るがない。蕭育は楽師を辞め、西域へと旅立った。まもな […]
ついに傅瑤が太子宮に乗り込んできた。皇太子が彼女と結婚することを承諾したのだ。しかし、結婚を報告された皇后は釘を刺す。「側室を何人めとろうが、正室は王政君である」と。王政君は傅瑤と仲良くやっていくことを望んだが、傅瑤の欲望に満ちた眼差しに心の底で怯えた。持ち前の手練手管で皇太子を […]
王政君は皇太子の愛を得ようと力を尽くし、心を砕いたが、その溝を埋めるのは容易ではなかった。皇太子は相変わらず司馬良娣を忘れられないでいた。その頃、傅瑤は長楽宮に暮らす皇太后に気に入られ、才人の地位に就いた。まず皇太后の信頼を得て、それから機を見て皇太子に近づくのが彼女の目論見だっ […]
災い転じて福と成すとはこのことだ。贈り物を探すために太子宮への到着が遅れそうになった王政君は、蕭育の配慮と自らの機転により、皇太子の妃に選ばれた。このとき二十歳。しかし、それは彼女にとって辛く、重い責務を背負った瞬間でもあった。食べる物も着る物も一変し、身分の高い生活に戸惑うこと […]
家人子の誰もが皇太子に接見し、その妃となることを望んでいたが、王政君は自分に司馬良娣と同じように皇太子から寵愛を受ける資質があるとは思ってもいなかった。しかし、王政君の性格や聡明さを高く評価する公孫夫人は「国家安泰のためには世継をつくる必要があるのです」と説く。一方、傅瑤は張婕妤 […]
蕭育の助けによって一命をとりとめた王政君は公孫夫人の尽力により牢獄を出て、馮媛ら仲間のいる部屋に戻った。彼女はまもなく皇太子の姿を初めて見る。皇太子が美しい妃・司馬良娣を寵愛する様子に心を打たれた。しかし、後宮内における女たちの争いは凄まじく、司馬良娣にネズミの死骸を贈るという嫌 […]
王政君は雷雨の中で屋根の修理を命じられるなどの重労働が課せられ、食事や水も満足に与えられない生活が続いた。その頃、傅瑤は自殺した李元児の悪夢にうなされ、深夜、送り火を焚いて祈るのだった。その様子をこっそり覗き見た馮媛はことの次第を薄々察した。馮媛は王政君のもとを訪ねるのだが、衛士 […]
傅瑤は王政君と李元児がつくった香袋にこっそり花粉を仕込んだ。おかげで肌にひどい湿疹ができた張婕妤は二人を牢屋に入れた。さらに願いを込めて流す灯籠の短冊に「王政君は皇后になる」と書かれていたことも発覚。もちろん傅瑤が差し替えたのだった。身元調べにより、李元児の叔母がかつて張婕妤と側 […]
凧揚げの凧が宴席に飛んで行ったハプニングが縁で、王政君は宣帝の側室として権力をふるう張婕妤に気に入られ、彼女の髪を結うようになった。その頃、王政君、傅瑤、馮媛、李元児、王昭君の五人は深夜の宮中で、不思議な老女に出会う。巫女のような老女は「お前たちの一人が皇后の座につくであろう」と […]
投薬した薬の残物から皇后の死の真相が明らかになり、やがて照の行動から、衍の犯行も発覚した。拷問により衍は自らの罪を認めたが、照の共犯も主張した。結局、宣帝は霍一族を男女問わず全員処刑。照も衍も逆賊として処刑されることになった。しかし照は処刑の直前、簪で自ら命を絶った。それは尊厳を […]
前漢王朝・宣帝の即位後、皇后の許平君が妊娠した。宣帝は侍医とともに医学や薬学の心得のある女性を宮廷に招き入れ、皇后の世話をさせた。このとき世話役として高く評価されたのが、夫と離縁して間もない照と淳于夫人の衍である。幼馴染みの二人は再会を喜んだが、温厚で思慮深い照に対し、衍は勝ち気 […]