賀蘭心児は武皇后により司膳房の掌司に抜擢された。挨拶に行った彼女に武皇后は自分の目となり後宮の様子を探るよう命じる。裴少卿は賀蘭心児が令牌を持ち去るのを黙認したことに罪の意識を感じ、自ら異動を申し出て上陽宮(じょうようきゅう)の警備となった。
皇帝による救済金横領から公主殺害までの全容を知った明崇儼は、武皇后に相談を持ちかけると、彼女は証人である王皇后の父親に会いに行った。だが世の平安のため、事件をなかったことにし自害するよう諭す。
錦娘は長孫無忌と共に参内し武皇后の罪を告発した。すると武皇后も雲児も錦娘の訴えをことごとく否定するが、証人の電(でん)が現れると雲児は長孫無忌に操られていたと言い始める。公主殺しの真相が明らかにならぬまま王皇后の処刑は延期となった。
賀蘭心児たちは仏堂へ入る方法を模索していた。過去の経験から苗鳳娘が、仏像に奇跡を起こし読経の要員として潜入することを思いつく。医女に志願することで脱出を狙っていた方霊素は鍼の練習に励んでいた。
馬仁貴大将軍は通りすがり、蛇に噛まれた娘の毒を吸い出すが、それを見た長孫聘テイが好色漢と決めつける。父にたしなめられて逆上した娘は首を吊るが、この自害は何者かの手によるものだった。錦娘は雲児と会い助けを求めるが夫を殺されて逃亡する。
賀蘭心児は皇帝から馬仁貴大将軍との婚姻を賜り、準備に向けた林尚宮の厳しい指導が続く中、仲間の協力を得ながら脱出に最適な道を探る。謁見3日前に体調を崩し婚姻が流れるかと期待するが、治療で回復に向かってしまう。
長孫無忌は王皇后の処刑を早めようとする皇帝に真っ向から反対する。見かねた武皇后は王皇后を訪ねて呪術を行った罪で皇太子が廃されると告げた。王皇后は皇太子を救うために自分がそそのかしたと罪を認める自白状に署名させられる。
以前の同室者だった離若が再び一緒に暮らしたいと申し出る。賀蘭心児はわざと騒ぎを起こして楽奴を追い出し離若と再び同室になる。そして井戸の鍵を開けるため溶鉄水を司薬房(しやくぼう)から盗み出し、離若の協力を得て地下道に踏み込み、着々と脱出の準備を進めていく。
新たな同室者の楽奴は夜になっても星を眺めて寝ようとせず、さらには観音図にも興味を持ち始めた。長孫無忌は禁衛軍の新たな統領に自分に近い裴少卿を登用しようと動き出す。
賀蘭心児は如氷を守るため、話をでっちあげて裴将軍に逮捕させ、牢に入れることで安全を図る。そこまでして守るのは、如氷の居所と引き換えに、脱出に必要な馬や武芸者を苗鳳娘に調達させるためだった。
国が財政難でも尽力しようとする武昭儀を見て皇帝は立后(りっこう)を図るが、功がないとの理由で反対された。また武昭儀が取り寄せた花をめぐり司苑房と司計房(しけいぼう)が諍いを起こすと、方霊素(ほうれいそ)を処罰後に呼び寄せて対立をたきつけた。
料理を持って現れた賀蘭心児の姿に王皇后は驚愕する。宮女になった目的が自分を救うためだと知り、義妹に危険が降りかかることを恐れて一度は拒否する。しかし皇太子の身を案じ改めて脱出計画について尋ねた。
苗鳳娘は如氷の居所を聞き出すため賀蘭心児を鞭打ちにした。そこに現れた林尚宮に謹慎を命じられた賀蘭心児だが、王皇后を救うためなら何でもすると懇願し放免される。裴少卿は賀蘭心児が後宮を調べていたと知り問いただすが、決して明かさなかった。
再審理を求める大臣らを一掃するため、武昭儀は囚人を選び嘆願の取り消しに動く。義姉の王皇后を救うため宮女となった賀蘭心児(がらんしんじ)は、脱出用の井戸を探りに行き裴少卿と再会してしまう。武昭儀の不興を買った林尚宮(りんしょうぐう)は…
唐の第三代皇帝である李治(りち)は、王皇后を廃し昭儀(しょうぎ)の武媚娘(ぶびじょう)を皇后に立てる聖旨を下すが、大臣らに阻まれる。武昭儀が雪の中で聖旨の撤回を求めたため、一旦皇帝も翻意する。王皇后は甘露殿(かんろでん)に武昭儀を訪ねるが…