武松が留守の間、売女呼ばわりされた屈辱に震える潘金蓮。ある日、彼女は王婆の店で偶然を装った西門慶と再会、強引に迫る西門慶を拒み切れず関係を持ってしまう。ところが、情事が終えた潘金蓮に王婆が迫り、夫にばらされたくなければ言うことに従うよう諭す。
武松に売女と罵られた潘金蓮は、弟に誘惑されたと武大に嘘をつく。武大は弟の潔白を信じるも、家を飛び出す武松。この様子を見て西門慶は、王婆に潘金蓮との仲を取り持つよう頼み込む。やがて東京への赴任が決まった武松は、兄嫁の浮気を心配し、兄を案じる…。
潘金蓮の向かいに住む王婆から、彼女の夫が不器量な武大だと聞かされ、恋心を募らせる西門慶。一方の潘金蓮は武松へ思いを募らせるが、大雪の日、いつもより多めの饅頭を作り武大に売りに行かせた潘金蓮は酒に酔い、先に帰ってきた武松に色目を使い誘惑する…。
虎を倒して凱旋し、兄・武大との再会を果たした武松。武大の嫁・潘金蓮は、不器量な夫と違い精悍な義弟に特別な感情を抱き、彼を家に住まわせる。三人の幸せな時間が続くなか、ある日、二階から竿を落としてしまった潘金蓮は、下を歩いていた西門慶と知り合う。
江州流刑の途上、柴進の屋敷で武松と出会った宋江。意気投合した二人は義兄弟の契りを交わし、それぞれの旅路へ。兄を訪ねる故郷へ向かう武松は、人喰い虎が出没するという景陽岡へさしかかる。麓で大酒をあおり山中で酔い潰れた武松に、人喰い虎が襲いかかる!
口論の末、閻婆惜を殺めてしまった宋江。雷横と朱仝は逃がそうとするが、宋江はそれを拒み流刑に処される。一方、行くあてを失った楊志は、林冲の弟子・曹正の酒屋で魯智深と一戦を交え意気投合。安住の地を求める二人は、曹正の提案で近隣の二竜山を強奪する。
晁蓋の書簡と持参した劉唐と密会する宋江。その後、閻婆惜になじられた宋江は、張文遠と夫婦になれと離縁を勧めて館を去る。だが晁蓋の書簡を館に忘れたことに気付き、宋江は急ぎ引き返すが、書簡を見つけた閻婆惜に正妻にしてくれと脅され、激しく争い合う…。
宋江と結ばれるも、公務を理由に相手にしてもらえず不満を募らす閻婆惜。ある日、雷横、朱仝と酒を交わす宋江の下を訪れた部下の張文遠は、閻婆惜の美しさに心を奪われてしまう。そんな彼を閻婆惜は後日、館へ引き入れ、寂しさを紛らわそうと関係を持ってしまう。
晁蓋たちを逃した後、美しい娘・閻婆惜との縁談を勧められた宋江。かつて妻を亡くし、再婚する気もない宋江は縁談を断るが、一途な想いに押し切られ彼女を妾として迎える。だが、宋江は後日、閻婆惜と義兄妹の契りを結ぶことを選び、彼女は内心大きく動揺する。
宋江の命がけの報せを受けた晁蓋たちは村を去ることを決意し、梁山泊に身を寄せる。だが小心者の王倫は、林冲と同じ真の好漢である彼らを内心快く思わず、宴席で銀子を渡して砦を去るよう促す。それを見た林冲が業を煮やし王倫を批判、その場で刺殺してしまう。
白勝の働きで生辰鋼強奪に成功した晁蓋ら北斗七星。輸送に失敗した楊志は自害を計るも公孫勝に止められる。やがて役人に捕われた白勝から、強奪の首謀者が晁蓋だと聞き出した警吏は七人を捕えるよう厳命。それを知った宋江は、危険を省みず晁蓋の下へ向かう。
街でごろつきを殺した罪で北京大名府へ送られた楊志は、生辰鋼輸送を依頼され、自ら商人に扮し精鋭たちと品を運ぶことに。一方、生辰鋼を狙う晁蓋、呉用、公孫勝らも商人に扮し、休息中の楊志ら一団と遭遇。さらにそこへ、酒を運ぶ博打うち・白勝が訪れる…。
梁山泊の首領・王倫は、入山条件に何者かの首を差し出すよう命じられた林冲は、山中で東京へ向かう楊志と遭遇、勝負の末、互いの腕を認め合う。東京へ戻り、任務失敗を高キュウに咎められ、仕官もままならぬ楊志は、仕方なく街中で先祖伝来の名刀を売ろうとする。
寝床の小屋が雪で崩れ、仕方なく山神廟で一夜を過ごす林冲。だが、夜中に目を覚ますと林冲を殺そうと小屋を焼く陸謙たちの姿が。怒りを爆発させた林冲は陸謙たちを殺し、牢城を後にする。追手から逃れる林冲は柴進の勧めで、湖畔の砦・梁山泊へ身を寄せるが…。
史進と別れ東京へ向かう魯智深。道中、桃花村の劉太公の娘が、桃花山の山賊へ強引に嫁がされようとしていると聞き、彼は山賊の首領・周通をこらしめる。そのころ、極寒の牢城で馬草の番人に配置換えされ林冲は、妻の幻を見ながら極寒の日々を耐え忍んでいた。
洪に勝った林冲は、妻との再会を望みに牢城で生き延びねばと決意する。一方、東京への帰途、魯智深は食料を求めて瓦罐寺へ立ち寄るも、寺は悪僧と悪道士に荒らされ、老僧たちが飢えかけていた。この惨状に怒った魯智深は、再会した史進と悪僧たちを成敗する。
林冲の危機を救った魯智深は、滄州まで同行。無事に牢城へ着いた林冲だったが、看守への心付けが足りず、独居房送りになりかける。そこへ名士の柴進が訪れたと知った林冲は、銀子を貸してほしいと懇願。だが、柴進の師・洪師範に銀子を取り上げられてしまう。
滄州へ流刑となった林冲は、残される妻の幸せを願い離縁。東京を去る直前、彼は武芸を披露する魯智深と手合わせし、腕を認め合った2人は義兄弟の契りを結ぶ。滄州への道中、疲労で倒れ込む林冲。そんな彼を、陸謙に林冲殺害を命じられていた護送官たちが襲う。
寺の長老に連れられ五台山を下りた魯智深は、街で六十二斤の禅杖を授けられる。かつて武芸に秀で、林冲の師匠でもあった長老は、魯智深に東京の大相国寺へ行くよう勧める。ところが、大相国寺へやってきた魯智深は近所のごろつきたちと衝突し、大騒ぎとなる。
街で名刀を買った林冲は、刀比べを申し出た高キュウの誘いで太尉府を訪れる。だが、武器の持ち入りを禁じられた白虎節堂へ案内された彼は、高キュウに捕らえられてしまう。そのころ五台山では、魯智深が飲酒癖と粗暴さから僧たちに煙たがられ、寺から締め出されるが…。