妻を衙内に襲われた怒りから、陸謙と衙内を太尉府前で待ち伏せする林冲。事態を重く見た高キュウは、陸謙に林冲を陥れるよう指示する。一方、鄭を殺し追われる身となった魯達は、逃亡先の山西で翠蓮と再会。彼女を妻に迎えた員外に、五台山での出家を勧められる。
腐敗した官制下では鄭を裁けぬ現実を知る魯達。彼は父娘が東京へ逃げる時間を稼ぐべく肉屋で鄭に難癖をつけ、さらには三発の拳で鄭を殺してしまう。一方、東京では、張氏に心奪われた衙内が、手下の入れ知恵で林冲の親友・陸謙を買収し、張氏を奪う策を講じる。
元師範・王進の墓を探し、渭州を訪れた史進。茶館で拳を交えた魯達と意気投合した彼は、街で再会した師・李忠と3人で酒を交わす。その最中、すすり泣く女・金翠蓮と父親から、街の顔役・肉屋の鄭に私財を搾取された話を聞いた魯達は激怒し、上官へ訴えるが…。
東京開封府の禁軍師範・林冲に、北京大名府の将軍への昇進話が持ちかけられる。だが、昇進が生辰鋼輸送のためと知った林冲は、大尉・高キュウの前で仮病を使い辞退する。そんなある日、林冲の妻・張氏に高キュウの息子・衙内が目をつけ、林冲と一触即発の事態となる。
公孫勝を追う宋江は、生辰鋼が通る村の名士・晁蓋を訪ね、強奪に関わらぬよう諭す。だが、村の廟で眠っていた劉唐が晁蓋へ強奪の話を持ちかけていた。晁蓋は劉唐、私塾の講師・呉用、そして公孫勝と漁師の阮三兄弟と義兄弟の契りを結び、翌年の強奪を誓い合う。
時は北宋。皇帝への献上品を輸送中の役人・宋江は、道士・公孫勝と出会う。公孫勝は宋江が、かつて伏魔殿より放たれた百八星の生まれ変わりであると説き、宰相に贈られる祝い品=生辰鋼の強奪をもちかける。だが宋江は誘いに乗らず、公孫勝を捕らえようとする。