突如、風雷堡に現れた黒水仙(こくすいせん)。鉄海棠(てつ・かいとう)は、黒水仙を荊の鞭で打ち、力でねじ伏せて服従させようとする。重ねて、馬の目利きとして名高い周江(しゅう・こう)に、黒水仙の敵意を失わせる方法がないかを尋ねる鉄海棠。魚龍百変功の極意は人馬一体となること。奥義を完成 […]
新たな総令主に就任することを宣言した鷹千里(よう・せんり)。その途端、鉄海棠(てつ・かいとう)の遺体を納めた棺が動き出したかと思うと、その棺を内側から破って伸びた腕が、がっしりと鷹千里の喉笛を掴んだ。棺の中から響く声は、郭白雲(かく・はくうん)を弾指飛針で殺したのは鷹千里だと告発 […]
再会を喜ぶ寇英傑(こう・えいけつ)と鉄小薇(てつ・しょうび)。彼らが顔を合わせるのは、実に1年ぶりのことだった。しかし、言葉を交わすほどに、お互いの立場の違いは際立つばかり。寇英傑によって暴かれる、鉄海棠(てつ・かいとう)の野望と悪行――それが真実なのではないかと感じ始めた鉄小薇 […]
神算子(しんさんし)と小豆子(しょうとうし)は、まるで奴隷のようにこき使われていた五クウ松客棧の女将を助け出すことに成功した。鷹千里(よう・せんり)もよくこの酒楼に出入りしていると知った2人は、女将ひとりを先に行かせ、自分たちも朱佩瑤(しゅ・はいよう)と一緒に逃げ出そうと決める。 […]
瀋傲霜(しん・ごうそう)が編んだ烏蚕蚕糸の襟巻きが鉄海棠(てつ・かいとう)の命を救った。一方、辺鉄山(へん・てつざん)は鉄海棠を打ち倒すことも、その悪事を暴くこともかなわぬまま暗殺者として葬られ、彼を討ち取った鷹千里(よう・せんり)は、宇内十二令 副総令主の地位を授かることに。暗 […]
誤解と失意の中、鉄小薇(てつ・しょうび)と郭彩綾(かく・さいりょう)が日月渓谷を去った。思い悩む寇英傑(こう・えいけつ)は、その胸の内を朱(しゅ)兄に打ち明ける。朱の答えは「敵討ちを忘れるな」――寇英傑は再び魚龍百変功の修行に打ち込むのだった。そんななか、卓君明(たく・くんめい) […]
宦官にされる直前で難を逃れた神算子(しんさんし)と小豆子(しょうとうし)。しかし、そのまま無罪放免という訳にはいかなかった。占いが当たれば釈放されるというが、その相手が皇帝とあっては、神算子ならずとも気楽に構えていられようはずがない。一方の皇帝は密かに近衛兵と着物を交換し、自分の […]
黒水仙(こくすいせん)を、そして寇英傑(こう・えいけつ)を賭けて、鉄小薇(てつ・しょうび)と郭彩綾(かく・さいりょう)の真剣勝負が始まった。黄花草原のやじ馬たちは初めのうちこそ2人をはやし立てて面白がっていたが、熱気を帯びる戦いに気圧されて、とうとう仲裁に入る。「寇英傑と結婚でき […]
日月渓谷で修行を続ける寇英傑(こう・えいけつ)は、そこに隠れ住む口のきけない侠客が、郭白雲(かく・はくうん)の知己であることを知った。そして、師匠が残した「日月渓谷へ行け」という言葉が、自身とこの侠客を引き合わせるためのものであったことを悟る。謎の侠客の手ほどきを受けながら、寇英 […]
鉄孟能(てつ・もうのう)から寇英傑(こう・えいけつ)の間者だと疑われた神算子(しんさんし)と朱佩瑤(しゅ・はいよう)は、有無を言わさず風雷堡へと連行された。しかし、神算子が瀋傲霜(しん・ごうそう)の文字を見て、その悩みをぴたりと言い当てたことから、逆に彼女の信頼を勝ち取ることに成 […]