澹台滅明(たんだい・めつめい)は焦っていた。このところ不可解な動きをしているホウ照天(ほう・しょうてん)の狙いが掴めないばかりか、彼が張丹楓(ちょう・たんほう)のもとに送り込んだらしい間者の正体が誰なのか見当もつかないのだ。報告を聞いた張丹楓は、澹台滅明に妹の鏡明(きょうめい)が […]
丹児(たんじ)と十九(じゅうく)は、父の親友と称するどこか胡散臭い男・閑雲(かんうん)と遭遇する。十九が拾ったうろこを見た閑雲は龍のものだと断定。訝しむ十九だったが、閑雲が発明したという精霊を見ることができる照妖鏡を手に、庚娘(こうじょう)の正体を突き止めることに成功するのだった […]
魔力が暴走し、僧たちを次々と手にかけた王雪梅(おう・せつばい)。一転、糸が切れたようによろめきだした彼女を抱きとめたのは傅雲俊(ふ・うんしゅん)だった。「死なせはしない」とつぶやいた彼は、王雪梅に内力を巡らせて窮地を救う。しかし、その後も彼女は意識を失ったまま眠り続けていた。この […]
龍女(りゅうじょ)から託された手配書で、王十八(おう・じゅうはち)が脱獄囚だと知った庚娘(こうじょう)は、それを夫・金大用(きん・たいよう)に知らせる。しかし、時すでに遅く、大用は王十八に薬を盛られて自由が利かない状態だった。さらには両親も惨殺され、その場から逃れようとした彼女は […]
傅雲俊(ふ・うんしゅん)と端木虹(たんぼく・こう)の間に流れる、ぎくしゃくとした空気――。その様子を不審に思った端木愷(たんぼく・がい)は、「なぜ結婚の話になると黙るのだ?」と問い質す。傅雲俊は胸の内を洗いざらい話してしまおうと考えるが、彼が口を開くより先に端木虹が「私はまだ嫁ぎ […]
ホウ照天(ほう・しょうてん)を訪ねた石英(せき・えい)は「手を組みませんか」と申し出た。張(ちょう)家の忠臣が何故といぶかしがるホウ照天だったが、石英の計算高さを知ると納得。張家の宝を手に入れ、張丹楓(ちょう・たんほう)を殺した暁には、褒美として宝の3分の1を与えると約束した。一 […]
兄の王十八(おう・じゅうはち)を殺害した庚娘(こうじょう)を追い求め、深い森を捜索する尚正(しょうせい)は、そこでひとりの老婆に遭遇する。その正体が変身した庚娘であることを見抜いた彼は、すぐさま襲いかかり激しい死闘が始まった。戦いの最中、庚娘は夫・金大用(きん・たいよう)を甦らせ […]
大晦日、大理寺で昔を思い返す岳飛に、万俟セツが死刑を宣告する。家族に別れを告げ、最後まで誇り高く、何者にも屈せず岳飛は刑に処される。兀朮は彼の位牌に跪き、韋夫人は敬虔に般若心経を書き写す。そして民衆は悲痛な思いで最後の英雄の死を悔やむのだった。
潭月華(たん・げっか)がさらわれた。何者かの密告によって烈火祖師(れっかそし)が駆けつけると、彼女の部屋には鬼宮の使う眠り薬の香りが。鬼宮の仕業だと確信し、鬼聖(きせい)を問い詰める烈火祖師。両者の間に一触即発の気配が漂うが、そこへ現れた赫青花(かく・せいか)は、武林大会の前に仲 […]
凌霄楼の襲撃は成功し、3人の人質は救出された。石翠鳳(せき・すいほう)は、この一件での雲蕾(うん・らい)の働きに感謝し、彼女への恨みを水に流すことに。だが、周山民(しゅう・さんみん)にはいまだ看病が必要で、張丹楓(ちょう・たんほう)自身も浅からぬ傷を負った。怪我が治り次第、国賓館 […]
民のために蘭陵王を守ると誓った雪舞(せつぶ)は、仮面の義士を装って小燐を捕える。駆けつけた蘭陵王が小燐を殺そうとしたその時、背後に弓を持った高緯が現れる。高緯は2本の矢を放ち、1本は雪舞に、もう1本は小燐に命中する。高緯は倒れた小燐を抱き締め、自らも毒を飲んで自害する。雪舞は蘭陵 […]
小満が用意した毒酒に手を伸ばす秦檜。しかし、彼女の企みは既に察知されており、待機していた素素と忠義社共々一網打尽にされる。秦檜は岳飛を裁く命令を発布するよう高宗に上奏する。だが、民衆から責め続けられることを怖れた高宗は、空白の命令書を秦檜に託す。