白常喜が謀反を起こした罪で徐恨を捕えようとしていると、李明娟から聞かされた江嘉ゲンは、徐恨を説得し、2人で蘇州から去っていく。このことを知った杭敬亭は徐恨の汚名をそそぐべく、息子の杭景風に徐恨と嘉ゲンを捜し出して連れ帰るよう命じる。
杭敬亭はこれまでの態度を豹変させ、桑農家との取引を徐恨に一任すると宣言した。だが、それは刺繍展で息子の杭景風に使わせる上質の糸を手に入れるためであり、半年後には桑農家を切り捨てるつもりだと知った徐恨は、桑農家と共に敬亭に反旗を翻す。
徐恨は良糸を生産する桑農家を守るため、杭敬亭との取引を待つよう方天羽に頼むが、機会を逃したくない天羽はその頼みを断る。商談をまとめ、妻が待つ広州に戻ろうとする天羽に思いを寄せる杭景珍は、蘇州で待つことを誓う。
屋敷に戻り、今までの自分の生き方は間違っていたと告げる杭景風に激怒した父親の杭敬亭は、景風を監禁してしまう。徐恨から景風が監禁され、堕落した生活を送っていると聞いた江嘉ゲンは、景風を説得するために佩芸と共に杭家を訪れる。
釈放された杭景風を迎えに来ていたのは、杭家の使用人ただ1人だけだった。家族の姿がないことに落胆する景風だったが、密かに迎えに来てくれていた佩芸の姿に安堵し、自分の屋敷へは帰らず佩芸と共に街で道楽に興じることに。
江嘉ゲンから、杭景風釈放のための偽証を持ちかけられた方天羽は快諾する。商売のためだとうそぶく天羽の姿に、嘉ゲンは優しさを感じ取っていた。徐恨と天羽、嘉ゲンの3人で再会を祝った夜、徐恨は思いの丈を嘉ゲンにぶつける。
江嘉ゲンの取りなしで杭敬亭との商談を進める方天羽は、杭家の繍荘を訪れ、杭景珍と再会する。景珍は天羽の鷹揚さに惹かれ始める。嘉ゲンから意気地がないとなじられた杭景風は、酔った勢いで嘉ゲンの店を訪れ、嘉ゲンの心が自分から離れてしまったことを悟る。
江嘉ゲンは、店に訪れた方天羽から、湖南で自分を助けたのは天羽だと聞き、早々に店じまいをして語り合うことに。そこで天羽が徐雷と糸の取引をしていたこと、天羽が徐雷に嘉ゲンが湖南で男たちに拉致されたことを話していたことを知り、徐雷に不信感を抱く。
杭景風は江嘉ゲンのことを心配して食堂の手伝いを始める。そこに景風の母親と妹の杭景珍が乗り込んできて、嘉ゲンが杭家を出たのは嘉ゲンが心変わりをしたせいだと客の前で吹聴し、皆の同情を集める。
ある夜、杭景風は江嘉ゲンの元を訪れるが、自分より使用人を守ることを選んだ嘉ゲンを許すことができず、怒って帰ってしまう。嘉ゲンの家から戻ってきた景風に妹の杭景珍は、嘉ゲンが杭家を出ていった本当の理由は、景風と佩芸が思い合っていることを知ったからだと告げる。
江嘉ゲンたちは、杭家を出て食堂を開くための準備を杭家の者たちに見つからぬよう着々と進めていた。そんな嘉ゲンのために、徐恨もお金を工面して店の机や椅子などを買いそろえてやる。
徐恨は、江学文が無実の罪に陥れられたことに自分の父親が関与しているのではないかという疑いを拭い切れず、杭敬亭から商売を学ぶことを口実に、蘇繍の内情を探り始める。
杭敬亭の妻と娘の杭景珍からつらく当たられている江嘉ゲンを見かねた徐恨は、江家がすべてを失ったのは杭家のせいだと嘉ゲンに伝える。しかし嘉ゲンは、自分は杭家には恩を感じている、と徐恨の話を聞き入れようとしなかった。
杭家に身を寄せることになった江嘉ゲンたちだったが、杭敬亭の妻と娘の杭景珍からつらく当たられる日々を送っていた。そんなある日、嘉ゲンは敬亭夫妻から両親の法要を杭邸で行うことを提案される。
江嘉ゲンは、両親の亡きがらと共に都から蘇州に戻るが、江家の没落により行き場を失う。杭敬亭は江学文を死に追いやったことに後ろめたさを感じ、妻と娘の杭景珍の反対を押し切って嘉ゲンを杭家に引き取る。そうとも知らない嘉ゲンは杭家の家族に感謝の気持ちを抱くのだった。
明娟が白常喜を説得したおかげで江嘉ゲンは釈放されるが、夫の死を知った嘉ゲンの母親は絶望し、嘉ゲンの目の前で身投げしてしまう。一方、徐雷から無理やり蘇州へ連れ戻された徐恨だったが、嘉ゲンの母親の死を知り、絶対に嘉ゲンのそばから離れないと徐雷に宣言する。
無実の罪で投獄された江学文の元へ徐雷が訪れる。そして、自分の妹が学文にだまされて結婚の約束をし、男児を産み、その後命を落としたと伝え、命で償えと言い寄る。さらに、拒むなら愛娘の命もないと言い残し、徐雷は牢を去るのだった。
江嘉ゲンは李明娟を金で買った白常喜を許せず、父の江学文が自分のために縫ってくれた子孫繁栄の刺繍を常喜と明娟の結婚祝いに贈り、子を持てぬ宦官の常喜を笑いものにする。常喜はこれを学文からの贈り物だと思い込み、学文に怒りを覚えるのだった。
杭敬亭夫妻に純潔を疑われた江嘉ゲンは、体を調べることに同意し、純潔であることを証明する。しかし、許婚の杭景風からも疑いの目を向けられていたことに傷ついていた嘉ゲンは、景風との結婚の破談を宣言してしまう。
ある日、江嘉ゲンは李明娟を連れ去った男を見かける。男を尾行すると明娟は家に監禁されており、借金の肩代わりのため宦官の白常喜に嫁がされることが決まっていた。