賈宝玉は婚礼を挙げた後、初めて花嫁が薛宝釵だったことに気づく。そして、時を同じくして、衰弱しきった林黛玉は寂しく息を引き取ったのだった。その後、全てを悟った賈宝玉は意識を失って冥土へ向かう道をさまよう。そこで、林黛玉の魂は太虚幻境に帰っており、寿命を全うしないと彼女には再会できな […]
秦檜の愛猫が行方不明になり、揚州の知事・万俟セツは猫の口に高価な蛍石を含ませ献上する。趙鼎と家族が秦檜の手下に惨殺され、たった一人救われた愛娘・小満は、家族を失い涙する。韓世忠は岳飛の家を訪れ、世は儚く、運命は数奇だと酒を酌み交わし、憂さを晴らす。
都には疫病のような症状を呈する患者が溢れていた。隔離された病人たちの中には、殺されるのではないかと不安に駆られて逃走を計る者も。裴成(はい・せい)はそうした人々に、これが疫病ではなく何者かが撒いた毒によるものだと説明。その上で、全ての患者に治療を受けさせることと悪党を捕まえること […]
婁皇太后(ろうこうたいごう)が魏(ぎ)と手を結んだ結果、斉(せい)の都は陥落。その混乱の中で高演(こうえん)は矢を受けて死亡、喚雲(かんうん)は産気づいて皇子を産み落とす。だが、喚雲もまた息を引き取り、皇子は陸貞(りくてい)の手に託されたのだった。一方、魏の人質となった高湛(こう […]
世話になった遊牧民たちに別れを告げる雲蕾(うん・らい)。ふと振り返れば、張丹楓(ちょう・たんほう)はすでに馬を駆って遠ざかっていくところだ。何度も危ないところを救われ、摩訶(まか)兄弟のもとから兄の雲重(うん・じゅう)さえも助け出したという張丹楓――憎むべき仇である彼の後ろ姿を眺 […]
采霊(さいれい)は父・胡嘯天(こ・しょうてん)に、懐生(かいせい)から聞いた悪評の真偽を問いつめるが、言葉巧みに丸め込まれてしまう。そんななか懐生は九娘(きゅうじょう)とそっくりな容姿を持つ傘児(さんじ)のことが頭から離れず、蘇翁(そおう)の元を訪ねた。しかし九娘は自分の想いを抑 […]
皇帝が高緯(こうい)に譲位しようとしていたことを知った祖テイ(そてい)は、慌てて高緯のもとへ駆け入るが、時すでに遅く、皇帝は息絶えたあとだった。新皇帝となった高緯は、真相追及を避けるため皇太后を暗殺する。皇帝と皇太后の崩御を知った蘭陵王(らんりょうおう)と雪舞(せつぶ)は悲痛の思 […]
賈宝玉(かほうぎょく)と薛宝釵(せつほうさ)との縁談を知ってしまった林黛玉(りんたいぎょく)は、病が重くなり床に臥せってしまう。その頃、薛宝釵もこの縁談話を聞かされるが、母親の薛(せつ)夫人から受け入れるしかないと説得され、涙を流すよりほかなかった。一方、賈宝玉は王熙鳳(おうきほ […]
和解に反対し秦檜に詰め寄られた趙鼎は退官し暗然と立ち去る。岳飛は秦檜の本性を手紙にしたためるが高宗は陣営に戻るよう命令するばかり。高宗に代わり金の使者に跪く秦檜の姿を見て、嘆き悲しむ群衆の中から、素素と張用が率いる黒衣の集団が秦檜に襲いかかる。
反乱軍によって皇宮を制圧し、高演、喚雲(かんうん)を軟禁した婁皇太后。彼女は長公主(ちょうこうしゅ)を殺し、陸貞を人質にして高湛に降伏を迫るが、陸貞は自分の命と引き換えに国を救おうと勇気ある行動に出る。結果、高湛は反乱軍を撃退することに成功するが、婁皇太后は逃亡。重傷を負った陸貞 […]
張宗周(ちょう・そうしゅう)が語った、張家と雲(うん)家の因縁――若き日の過ちを悔いてきた彼は、息子・丹楓(たんほう)に「私と同じ失敗を繰り返してはならぬ」と告げ、自らの命を狙った雲重(うん・じゅう)を釈放するよう指示する。張丹楓が牢の前までやってくると、そこには謝天華(しゃ・て […]
皇帝は高緯が功を焦り官位を売っていたことに激怒し、蘭陵王を引き合いに高緯を叱責する。皇帝が蘭陵王に譲位することを恐れた高緯は鄭児(ていじ)の皇帝暗殺の策に従う。高緯が毒酒を飲ませようとしていることに気付いた皇帝は、「蘭陵王に譲位する」と叫ぶ。理性を失った高緯は、そばにあった香炉で […]
賢徳妃(けんとくひ)となり皇帝に寵愛された賈元春(かげんしゅん)が病で急逝し、賈(か)家は悲しみに包まれる。一方、通霊宝玉を失った賈宝玉は正気を失い、魂が抜けたようになっていた。そんな孫を救いたい史太君(したいくん)は占いに頼り、邪気を払うために彼をすぐに結婚させたいと考える。賈 […]
「故郷の夢を見た」という母に請われ岳飛は影絵芝居を見に行く。そして影絵を観ながら眠るように逝く母に、岳飛は涙を流して別れを告げる。一方、荒れ果てた秦檜の屋敷に赴いた高宗は、自分が跪かずに和解を成立させる秘策を提案した秦檜を再評価し、改めて登用する。
石空塵(せき・こうちん)が落として逃げた巻物には詩が書かれていた。間者である彼がこの巻物を趙に持ち帰る目的であったとすれば、詩には暗号が隠されているのではないか。そう考えた慕容硯(ぼよう・けん)だったが、解読の糸口を掴むことができない。王羲之(おう・ぎし)に知恵を借りようと、詩の […]
野蚕で錦を作ることに成功した陸貞(りくてい)は、織染署官(しょくせんしょかん)に任命される。同時に、従三品の昭儀(しょうぎ)に昇進した彼女は、朝議にも参加できる身分となる。だが、高演(こうえん)が体調を崩したことで事態は急転。反乱軍を従えて宮中に戻った婁皇太后(ろうこうたいごう) […]
師兄・戦雲(せん・うん)と共に公孫(こうそん)家の屋敷に戻った九娘(きゅうじょう)は、惨殺された家族の姿を目の当たりにする。2人の留守を狙った知事・胡嘯天(こ・しょうてん)が、九娘の義理の姉を自分の物にしようと企んで失敗した揚げ句、その証拠隠滅のために屋敷にいた全ての人間を殺害し […]